生理がなかなか終わらず、少量の出血がだらだらと続くと、「ストレスが原因なのかな」「もう少し様子を見ても大丈夫かな」と、婦人科に行くべきか判断がつかない人もいるでしょう。
この記事では、生理が終わらず少量の出血が続く原因やストレスとの関係、放置するリスク、受診の目安について解説します。自己判断で様子を見る前に、考えられる原因を知っておきましょう。
正常な生理期間とは
正常な生理の目安は、月経周期が25〜38日、出血が続く期間は3〜7日です。この範囲から外れる場合は、月経異常や不正出血などが起きている可能性があります。
なかでも生理が8日以上続く状態は「過長月経」と呼ばれます。「量が少ないから大丈夫」と自己判断で放置せず、婦人科で詳しい原因を調べてもらいましょう。
生理が終わらず少量の出血が続く原因
生理が終わらず少量の出血が続く原因は1つではありません。ストレスによるホルモンバランスの乱れから、子宮の病気など、さまざまな原因が考えられます。
ここでは、代表的な5つの原因を紹介しますので、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
ストレスなどによる月経周期への影響
強いストレスは、月経周期に影響する要因の1つと考えられています。
生理のリズムは、脳から卵巣へホルモンの指令が届くことで保たれています。強いストレスが続くとこの指令が乱れ、排卵が起こりにくくなり、生理周期や出血の状態に変化があらわれる可能性があります。
また、睡眠不足や無理なダイエット、過度な運動も同様に、ホルモンバランスに影響する要因です。これらの原因が複合的に絡み合い、生理が長引いている場合があります。
排卵のない無排卵月経の可能性
排卵が起こらない「無排卵月経」が背景にある場合、少量の出血がだらだらと続くことがあります。
生理前の子宮内膜はエストロゲンの作用で厚くなり、プロゲステロンが維持しますが、妊娠が成立しないと子宮内膜が剥がれ落ちることで生理が起こります。
一方、排卵がない場合はプロゲステロンが分泌されず、子宮内膜は厚みを維持できません。子宮内膜が不完全に剥がれるため、少量の出血が長く続くことがあります。
子宮の病気による不正出血の可能性
生理が終わらない背景に、子宮の病気が隠れている場合もあります。生理が終わったあとに不正出血が続き、生理が長引いているように感じられるケースです。
不正出血が起こる病気としては、子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症などが代表的です。子宮内膜やその周辺に病変があると、出血が長引く傾向があります。
また、子宮頸がんが原因で不正出血を起こすケースもあります。発症のピークは30〜40代とされており、若い世代でも起こりうるのが特徴です。
ピルやホルモン剤による影響
低用量ピルやホルモン剤の服用によって、不正出血がみられることがあり、出血が長引いているように感じられる場合があります。薬の作用によって体内のホルモン環境が変わり、生理のリズムが不安定になる可能性があるためです。
とくに、飲み始めてから数か月のあいだや、飲み忘れがあったとき、長期間服用しているときは不正出血が起こりやすいとされています。出血の量は少なく、生理の出血と区別がつきにくいこともあります。
更年期前後のホルモン変化
40代以降では、更年期前後のホルモン変化によって生理が長引くケースもあります。閉経が近づくと卵巣の働きが徐々に低下し、排卵が起こらない周期が増えるためです。排卵のない周期では子宮内膜が不安定になり、少量の出血が長引く場合があります。
更年期前後の生理は、周期が短くなったり長くなったりと、変動しやすいのが特徴です。出血量が増えたり減ったり、少量の不正出血がみられたりすることもあります。
生理が終わらない状態を放置するリスク
生理が終わらない状態を放置すると、貧血や子宮内膜の病気、妊娠のしやすさに影響する可能性があります。
出血が長く続くと体内の鉄が失われ、貧血につながることがあります。
【子宮内膜の病気のリスクが高まる】
排卵の乱れが背景にある場合、子宮内膜増殖症や子宮内膜がんの発生リスクが高まるとされています。
【妊娠しにくくなる】
排卵が起こらない状態が続くと、妊娠しにくくなる場合があります。
出血の量が少ないからといって、体への影響が小さいとは限りません。「生理が長引いている」と思っていても、実際には治療が必要な病気による不正出血の場合もあります。
原因がわからないまま出血が続くと、不安な気持ちも長引いてしまうため、受診して原因を確かめるようにしましょう。
生理が終わらないときに婦人科を受診したほうがよいケース
生理が終わらないとき、ストレスが原因なのか、それとも病気が隠れているのかを自分で見極めることはできません。受診するかどうか迷ったときは、次の項目に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
受診するときは、出血が始まった日や量の変化、ナプキンを替える頻度などをメモしておくと、医師に状況を伝えやすくなります。生理用アプリで記録をとっている人は、医師にアプリを見せるのもよいでしょう。
生理周期の乱れが気になるときにできるセルフケア
生理が終わらない背景にホルモンバランスの乱れがある場合、受診とあわせて生活習慣を整えることで、改善につながる可能性があります。
ここでは、今日から取り入れられるセルフケアを3つ見ていきましょう。
無理なダイエットをしない
ホルモンバランスを整えるために、極端な食事制限は避けましょう。急激に体重が減ると、脳が生命維持を優先し、生殖機能の優先順位が下がることで排卵が起こりにくくなるとされています。
とくに減量に取り組んでいる時期に生理周期が乱れた場合は、食事の内容を見直すことが大切です。必要な栄養が足りているかどうか、食事のバランスをチェックしてみましょう。
十分な睡眠をとる
睡眠時間を確保し、生活リズムを整えるのも、ホルモンバランスを保つケアの1つです。ホルモンの分泌は睡眠と深く関わっており、睡眠のリズムが乱れると、月経周期の乱れにつながる可能性があるとされています。
夜更かしが続いているなら、就寝時刻や起床時間をできるだけ一定にすることから始めてみましょう。忙しくて睡眠時間を増やせない場合でも、寝る前にスマートフォンを見る時間を減らすなど、できる範囲で生活習慣を整えることが大切です。
自分に合ったストレス発散方法をみつける
ホルモンバランスを整えるため、ストレスをため込まないように心がけましょう。精神的なストレスを抱えていると、排卵や月経周期に影響を及ぼす可能性があります。
ストレスの発散方法は、軽い運動や趣味の時間、友人とのおしゃべりなど、無理なく続けられるもので構いません。気分の落ち込みや強い不安が続く場合は、ひとりで抱え込まず、医師やカウンセラーなど専門家に相談することも検討しましょう。
生理が終わらないときは自己判断せず婦人科に相談しよう
少量でも出血が8日以上続いている場合は、正常な生理の範囲を超えています。ストレスは月経周期に影響を及ぼす可能性がありますが、それだけが原因とは限りません。生理が長引いているように感じても、実際には、子宮筋腫をはじめとする子宮の病気が隠れているケースもあります。
生活習慣を整えることは大切ですが、セルフケアは受診の代わりにはなりません。出血が続くときや、いつもと違うと感じる症状があるときは自己判断で様子を見ず、婦人科に相談してみましょう。
