「優しいし、誠実だし、仕事もしっかりしている。こんないい人、なかなかいないと思う。でも、なぜか好きになれない」
そんな相手を前にすると、「私って理想が高すぎるのかな」「贅沢なのかな」と、自分を責めたくなることがあります。
でも、“いい人”だと思えることと、恋愛感情を抱くことは同じではありません。
今回は、条件のよさだけでは決められない恋愛感情について、自分の気持ちを無理に変えずに向き合うヒントを考えてみましょう。
「いい人なのに好きになれない」のはおかしい?
相手に大きな欠点が見当たらないほど、「好きになれない自分」に問題があるように感じてしまうものです。
でも、誰かを好きになる気持ちは、相手を採点した結果として生まれるものではありません。
「いい人」と「好きな人」は同じではない
優しい。
誠実。
話を聞いてくれる。
収入も安定している。
結婚相手として考えれば、申し分ない。
そう感じていても、恋愛感情が生まれないことはあります。
それは、「相手のよさがわからない」ということではありません。
人として尊敬できることと、恋人として惹かれることは、少し違う感覚だからです。
「素敵な人だと思う。でも、恋愛としては何か違う」という気持ちがあっても、不自然ではありません。
条件では説明できない「心が動く感覚」がある
恋愛には、理屈だけでは説明しきれない部分があります。
もっと話していたい。
ふとした仕草が気になる。
その人のことを、もう少し知りたい。
次に会えるのが楽しみになる。
そんな小さな心の動きが、恋愛の始まりになることもあります。
反対に、条件は申し分なくても、何度会っても気持ちが動かないこともあるでしょう。
それを「私は見る目がない」と責めるより、「私の心は、何に惹かれるんだろう?」と考えてみるほうが、自分の恋愛を理解するヒントになります。
「好きにならなきゃ」と思うほど苦しくなる
相手がいい人であるほど、「こんな人を逃したらもったいない」と思ってしまうことがあります。
周りから「絶対付き合ったほうがいいよ」と言われれば、なおさら迷うでしょう。
「条件がいいから」で気持ちを決めなくてもいい
もちろん、恋愛感情が最初から強くなくても、関係を深めるうちに好きになることはあります。
だから、すぐに「好きじゃないからナシ」と判断する必要もありません。
ただ、「この条件なら好きになるべき」と、自分の気持ちに命令する必要もないのです。
一緒にいて心地いい。
また会いたい。
もう少し知りたい。
そんな感覚があるなら、時間をかけてみてもいいでしょう。
一方で、何度会っても「いい人なんだけど……」という違和感が消えないなら、その感覚も大切にしていいのではないでしょうか。
「断ったら悪い」という罪悪感で選ばない
相手がとても優しいと、「こんなに大切にしてくれているのに断るなんて申し訳ない」と思うこともあります。
でも、罪悪感だけで付き合うことが、相手にとって本当に幸せとは限りません。
あなたにも、「この人と一緒にいたい」と思える相手を選ぶ権利があります。
そして相手にも、自分を心から好きになってくれる人と出会う権利があります。
無理に気持ちをつくることより、正直な気持ちを大切にするほうが、長い目で見ればお互いに誠実なこともあるでしょう。
「好きかわからない」ときは、少し問いを変えてみよう
恋愛感情は「好き・好きじゃない」の二択で、すぐにはっきりするとは限りません。
そんなときは、「この人を好き?」だけではなく、もう少し具体的に自分へ聞いてみましょう。
「また会いたい?」と聞いてみる
たとえば、
「もっと話してみたい?」
「二人でいると自然体でいられる?」
「会う予定が決まったら、少し楽しみ?」
「この人のことをもっと知りたい?」
そんな小さな感覚を確かめてみます。
「恋愛として好き!」と言い切れなくても、「もう一度会いたい」があるなら、そこから気持ちが育つこともあります。
反対に、会う約束を考えるだけで気が重かったり、断れるとほっとしたりするなら、それも自分の心からのサインかもしれません。
「条件」ではなく「一緒にいる自分」に目を向ける
相手を見るとき、「年収は?」「仕事は?」「性格は?」と条件を確認するだけでなく、
「この人と一緒にいる私は、どんな自分?」
と考えてみるのもおすすめです。
よく笑っている。
自然に話せる。
無理に良く見せなくていい。
もっと知りたいと思える。
そんな自分でいられるなら、その感覚は大切にしていいでしょう。
恋愛では、「相手がどれだけ条件を満たしているか」だけでなく、二人の間にどんな気持ちが生まれているかも大切なのです。
「いい人」を好きになれない自分を責めなくていい
相手が素敵な人だからといって、必ず恋愛しなければならないわけではありません。
「いい人だけど好きになれない」と感じたとき、それは相手の価値を否定しているわけでも、自分がわがままなわけでもありません。
人として魅力を感じること。
恋人として心が動くこと。
将来を一緒に過ごしたいと思うこと。
それぞれは、似ているようで少しずつ違います。
だから、「こんないい人なのに」と条件だけで自分を説得するより、
「私はこの人と、もっと一緒にいたい?」
と、自分の気持ちに聞いてみてください。
恋愛は、“正しい人”を選ぶ試験ではありません。
条件だけでは説明できない気持ちも含めて、自分が心から「この人と関係を育ててみたい」と思える相手を選んでいいのです。
その感覚を大切にすることが、自分にも相手にも誠実な恋愛につながっていくのかもしれません。
